俊敏性(クイックネス)を向上させるラダートレーニングメニューとは?

ジュニア年代において、サッカーに初めて向き合う際にまず必要になってくるのが俊敏性、つまりクイックネスの動きになってきます。ドリブルで突破する、独走するドリブラーを追いかける、攻守の切り替え等、これからどんどん目の当たりにする局面ですが、これらの局面で常に必要になるのがこの俊敏性(クイックネス)です。俊敏性(クイックネス)の向上に役立つのは何と言ってもラダートレーニングです。そこで今回は俊敏性(クイックネス)を向上させるラダートレーニングメニューをご紹介したいと思います。

俊敏性(クイックネス)は何故必要か?

サッカーにおける俊敏性(クイックネス)と混同されやすいのが敏捷性(アジリティ)ですが、実は両者は全く別なものです。
俊敏性(クイックネス)は、とにかく素早く動く能力のことで、素早い横への動き・素早い前後への動きなど主に体重移動を重視した概念です。俊敏性(クイックネス)を向上させるために一般的に使われるのがラダーです。
そして敏捷性(アジリティ)とは、俊敏性(クイックネス)の素早さに「正確性」をプラスしたものを意味します。
サッカーにおいて、素早くドリブルをすることが俊敏性(クイックネス)だとしたら、そこから相手ディフェンスを抜き去るダブルタッチやシザースといったフェイントを正確に判断し、実行する能力が敏捷性(アジリティ)と言えます。反復横飛びなどは敏捷性(アジリティ)を鍛える練習と言われています。

つまり、俊敏性(クイックネス)とは、敏捷性(アジリティ)を強化するための基礎部分として必要な事がわかります。

敏捷性(アジリティ)のような所謂、神経系の能力については7歳~12歳頃のジュニア年代におけるトレーニングで著しく向上すると言われています。その昔は公園などで行う鬼ごっこや氷鬼や缶蹴りなどの遊びで十分養われていたものですが、テレビゲームなど遊び方が変わった現代社会の子供達には不足してきている能力と言われています。
そのため、是非この世代からラダーを用いたトレーニングメニューに取り組んで頂き、不足している神経系能力の向上に役立てていただきたいと思います。

ラダートレーニングメニューに取り組む上でのポイント

サッカーのトレーニングに限らず、何をするにもまず目的意識がなければ向上はあり得ません。自分がはたして何のためにやっているのかを把握する、つまり自分はどうしたいのか?どうなりたいのか?をしっかり認識してトレーニングメニューに取り組むことがポイントです。

目的意識を持たせる

ラダートレーニングにより、俊敏性(クイックネス)を鍛える上で抑えておきたいポイントは、選手に目的意識をしっかり持たせることです。
俊敏性は「素早く動く」ことを意味するわけですから、正確性に囚われず、とにかく爆発的な加速力を出すことが目的になるわけです。
従って、目的意識もわからず、ただ何となくダラダラやっていては全く無意味なものになってしまい、いつまでたっても爆発的な加速力など身に付きません。

短時間で集中的に

次のポイントは、ラダートレーニングメニューに取り組む際には、短時間で集中的に行うことです。
はじめの3歩から無駄の無い爆発的な加速を追求するため、長い時間やっていると集中力も体力も切れてしまいます。そのため、短時間でも集中的に継続してラダートレーニングメニューをこなすことが最も効率の良いトレーニングと言えます。

俊敏性を向上させるラダートレーニングメニュー

まずはフロントステップです。
ポイントは腕を振り、次の足をすぐに出すことです。
足の回転を速くすることで次の足がすぐに出ることを体に覚え込ませましょう。

次は横への両足ジャンプです。
ポイントは両足で飛び、両足で着地することです。
左右バラバラに着地するのではなく、両足で着地しましょう。
しかしここは正確性よりもスピードを求めているので、必ず両足で着地しなければいけないわけではなく、できるだけ両足で着地するに留めて、選手にはスピードを求めましょう。

次は片足を内、外、内、外と交互に出し入れするトレーニングです。
これも正確性よりもとにかく素早く出し入れするところがポイントになります。
この出し入れが素早くできればドリブルのフェイントでいう「エラシコ」がスムーズにできるようになります。

ここまではどちらかと言うと、前方に向かうものですが、次は横の間合い・フェイントに役立つトレーニングです。
ドリブルのフェイントや、ディフェンスの際の相手の横への揺さぶりにも応用できるアジリティへと繋がる重要なトレーニングメニューです。

おわりに

サッカーをしていく上で必要なものはアジリティです。そしてアジリティを向上させるために必要なものが俊敏性、クイックネスです。俊敏性を向上させるためにラダーを取り入れるチームも多いかと思いますが、その目的は正確性ではなく、スピードであることを忘れてはいけません。正確性を求めるのは敏捷性(アジリティ)を向上させるトレーニングであり、俊敏性(クイックネス)を向上させることが先決ということです。
足し算もできないうちから掛け算はできません。
俊敏性がないのに敏捷性を求めて罵声を浴びせることのない指導現場を望みます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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