指導者の皆さん。
トレーニングの一番初めのウォーミングアップ(以下w-up)、こんなことを感じたことはありませんか?
「よくわからないけど、とりあえずストレッチをやらせてる」
「ちょっと入りの部分でグダグダになることがあって改善したい」
このような事を一度でも感じたことがある指導者の方、
w-upの一番最初の部分で、もしかしたら他のチームと差がついてしまうかもしれません。
なぜかというと、
w-upの目的としては怪我予防はもちろんですが、筋肉に対するアプローチの方法を変えるだけで、
その後の選手のパフォーマンスは格段に変わることが多いためです。
そこで今回はw-upの一番初めのストレッチなどの部分を、
「パフォーマンスアップも目的とした」観点からお伝えさせて頂きます!
今までのw-upに加え、どなたでも簡単にご指導できる内容です。
知っているのと知らないのではスタート地点で差が付く
パフォーマンスアップのためのw-upをお伝えさせて頂きます。
ストレッチの2つのポイント
今回はポイントを2つだけ。シンプルです。
① 筋肉はただ伸ばせば良いというものでもない。
② 座ったまま(立ったまま)のストレッチのみでは筋力を発揮しづらくなる。
この2つのみです。
w-upのスタートは座った状態から太ももの裏、太ももの前、ふくらはぎ、お尻の筋肉を左右10秒づつ伸ばして、、、。こういった光景は多く見られます。
しかし、この方法では怪我は予防できてもその後のボールを使ったトレーニングでパフォーマンスが発揮しづらくなってしまいます。
まず、筋肉には
『縮みすぎていても、伸びすぎていても最大筋力は発揮出来ない。』
という特性があります。
筋肉が縮みすぎている状態は、同じ姿勢が長時間続く朝起きた直後を想像して頂くとイメージしやすいかと思います。この状態では身体が硬い感じがして動きづらいですよね。
逆に、筋肉は伸びすぎている状態はややイメージしづらいですが、例えば一箇所10秒の所を、5分ストレッチしたのち動いたとしたとしましょう。
そうすると、身体の硬い感じはなくなるかもしませんが筋肉は伸びすぎている状態になります。
この状態では、さきほどの筋肉の特性から最高のパフォーマンスは発揮しづらくなるのです。
それに加えて②のポイントですが、
筋肉は止まっている状態のストレッチのみでは筋力を発揮しづらくなるという特性もあります。
少しわかりづらいかもしれませんが、
筋力を上手く発揮できないという状態とは、
「筋力がないわけではなく、筋力はあるが発揮できない」という意味です。
要するにパワーはあるけど、出しきれないという状況です。
これは非常に勿体ない現象ですよね。
これらのことから、最初は筋肉を伸ばしますが、その後縮ませることも必要になってきます。
そのためには、止まった状態のストレッチのみではなく動きながらのストレッチも必要になってきます。
なので、この観点からの効果的な流れはこうなります。
止まった状態でストレッチ
↓
動きながらのストレッチ
↓
止まった状態でのストレッチ
↓
動きながらのストレッチ
動画をご覧ください。
*撮影協力:元Jリーガー加部未蘭
あくまでもこれは一例ですが、
このw-upであれば怪我予防は前提ですが筋力発揮や関節をスムーズに動かせるようになるためその後のトレーニングにおけるパフォーマンスアップが狙えます。
また、テンポ良く進むのでその後のトレーニングへもスムーズに入りやすくなります。
まとめ
・筋肉は伸びすぎず縮みすぎずの状態が一番筋力を発揮しやすい
・パフォーマンスアップのためのw-upには止まった状態のストレッチに加え
動ながらのストレッチが必要不可欠