育成年代に必要なサッカーのドリブルの整理と学ぶ為に観るべきドリブラー

 サッカーのドリブルというテクニックを駆使して、相手を抜き去り、陣形を切り崩して行く。
そんなドリブルというプレーというのは、観衆を大きく沸かせるエモーショナルな部分の1つです。
今回はそのドリブルの基礎を掘り下げて考え、好きな選手、または見習うべきドリブラーを見つけましょう。

サッカーのドリブルの種類とは

サッカーにおけるドリブルというのは、当たり前ですが、攻撃時のアクションになります。
 しかも、ボールを自分が持っている時にできるアクションの1つです。
そんなドリブルにも種類があります。
明確に分かれているわけではありませんが、ドリブルをする目的によって種類を分けて考える方が練習をするにも効果が高くなります。
また、指導者の目線で観る場合も、整理がしやすくなり、選手への説得力も増すでしょう。
(※区別の仕方は他にもあると思いますが、一例として捉えてください)
以下に分けて見てみましょう。
①突破のドリブル
主にゴールに向かっていくために、相手を抜いて行くドリブルになります。
フェイントやスピード、また、スピードや角度の変化で相手をかわしていくプレーはサッカーのダイナミックな魅力の1つですね。
シュートやラストパス、クロスにつながっていくプレーになります。
また、南米のチームや南米出身の選手に得意な選手が多いのですが、中盤で前向きになった時に、ドリブルで相手の中盤守備組織を突破し、ゴール前に迫って行くのも、この種類のドリブルにあたるでしょう。

②運ぶドリブル
空いているスペースにドリブルで侵入していくプレーです。
ビルドアップの時や中盤でのプレー時に必要になってきます。
突破ではないので、直接、相手ゴールを脅かすことはありませんが、攻撃側の数的優位や位置的優位を作り出したり、相手の陣形を変化させるなど、重要なプレーになります。

③キープするドリブル
 文字通りボールを守るドリブルです。
 ボールと相手の間に自分の体を入れて、スクリーンするような形でキープするのが一般的です。
 ただ、スペースに動き続けて、逃げるような形でキープする方法もあります。
 大事なことは何のためにキープしているのか?を認識することです。
 それが分かれば、どんな風にキープすれば、より得になるのかが分かって来るでしょう。
 例えば、味方のサポートを待つなら、周囲の状況が観えるように顔をあげてキープしなければいけません。
 逆に時間を稼ぐだけのキープなら、周りなど観ないで、ひたすら低く構えていれば良いという具合ですね。

ドリブルの種類分けの根拠

先にご覧頂いたドリブルの種類は別段、特別なものではなく、少しネットで検索すれば、誰でも見つけることができるでしょう。
では、このドリブルの種類分けの根拠は何なのかご存知でしょうか?
この根拠はサッカーの本質であり、攻撃の目的から来ています。
原理原則と言い換えても良いかもしれません。
まず、サッカーの攻撃の目的は得点ですから、その得点がしやすい場所までボールを運ばなければいけません。
つまり、突破です。
突破の方法は大別してさほど多くありませんが、その中の1つのソロでのドリブル突破になりますね。(種類①)
次に突破ができない場合には、ボールを失わないことが目的になります。
チャンスを作り出すために、数的優位や位置的にアドバンテージを得て、突破や崩しに入って行く作業です。
これが種類の②にあたり、運ぶドリブルになります。
よくポゼッションnという言葉が一人歩きしますが、パスだけではなく、ポゼッションにこそドリブルが必要なのです。
最後に、チャンスを作るどころではなくボールを守るだけの作業や、味方のサポートを待つなど比較的、形勢が不利な場合に使用するのが③のドリブルになります。
これらが分かっておくと、なぜ、そのドリブルを選択したのか?という判断の部分にもフォーカスして指導ができます。
そして、この「なぜ?」が分かると、選手自身が意図的にドリブルの種類を選択し、プレーを再現して行くでしょう。
自分からアクションを起こしてドリブルをすることが、以下に挙げるようなドリブルの上手な選手になっていけます

この選手のドリブルを動画で観て学ぼう!

以上、ドリブルを種類別に整理してみました。
それぞれのドリブルが上手い選手をピックアップしますので、動画を参考にしてみてください。
最初は見よう見まねで大丈夫です。
何度もイメージをしてトレーニングすれば、次第にその選手に近づいていくでしょう。
①突破のドリブル
ドグラウスコスタ(ブラジル)
コマン(フランス)
ロッベン(オランダ)
リベリー(フランス)
カカ(ブラジル)
エデンアザール(ベルギー)
ロナウド(ポルトガル)
メッシ(アルゼンチン)

②運ぶドリブル
フンメルス(ドイツ)
ラーム(ドイツ)
オタメンディ(アルゼンチン)
イニエスタ(スペイン)
アラバ(オーストリア)

③キープするドリブル
レバンドフスキ(ポーランド)
ジルー(フランス)
ルカク(ベルギー)
ドログバ(コートジボワール)

ここに挙げた以上に、もっともっと見るべき、学ぶべき選手はたくさんいると思います。
また、自分が気にいる選手もいることでしょう。
今は簡単に動画の情報が手に入りますので、検索してみてください。
なお、選手の横にカッコ書きしているのはチーム名ではなく、国名です。
理由は、チーム名と名前で検索するより、国名で検索すると、若い年代の時のドリブルの映像も見られる時があるからです。
年齢によってドリブルが異なっていたりする場合もあるので、また、違った発見があるかも知れませんね。

まとめ

サッカーのドリブルの種類とは=大別すると整理しやすく練習しやすい
ドリブルの種類分けの根拠=サッカーの本質と原理原則から考えよう
この選手のドリブルを動画で観て学ぼう!=動画を真似してみよう

最後に、ドリブルのスピードというのは、決してテレビの画面を通してだけでは、判断できるものではありません。
一番、有名な例で言うと、アルゼンチンの英雄マラドーナは体型からして巧さで抜いていくタイプと思われがちですが、実際に対戦した方から話を聞くと、めちゃくちゃ速いそうです。
ぜひ、テレビだけではなく、スタジアムに足を運んで、生のドリブルを鑑賞してください。

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