Monaro Panther FC U18 3月7 日練習メニュー(指導案)

前回紹介させていただいた次の練習で使用した指導案を紹介させていただきます。
まず、前回の練習では「グループ守備の基礎の理解」と「練習強度を高める」という課題に取り組んだのですが、その中のポイントであったボールに寄せる際の角度の指導というのが上手く行えませんでした。その原因はポジショニング練習で攻撃の方向性がなかったことです。

この状況を踏まえた上で指導案の作成の流れと考え方を振り返ってみたいと思います。

1,課題の特定

前回の練習から新たな試合を行っておらず、また前回の練習で課題の改善には至らなかったため、前回の練習プラン(https://www.sharetr-soccer.com/articles/view/164)と同様の課題となります。

2、練習テーマの洗い出し

課題は前回の練習と同様なのですが、練習テーマはより実際の試合を意識したものにしました。前回の「グループ守備の基礎の理解」というのは本来U18までに理解しておくべき共通認識のようなものであり、プレーモデルに含まれるコンセプトではありません。そのため、グループ守備の基礎がどのようにプレーモデルに繋がるのかを理解してもらうため、「速やかにコンパクトな守備陣形を形成する」というよりイメージの湧きやすい言葉に変えました。
練習テーマというのは、イメージしやすい言葉に置き換えると次の試合で練習テーマを伝えるだけで練習内容が思い出されます。そのため、前回の練習テーマも今回の練習テーマも同じ意味ではあるのですが少し変化を与えることにしました。

練習メニューの策定

1,ゲーム形式練習、練習ゲーム
前回の練習テーマと同じであり、前回の練習でも有効に機能していたため同じメニューを採用することにしました。

2,ポジショニング練習
前回の反省を踏まえ、攻撃に方向性を付けました。最初は一般的な3対2の練習などを検討したのですが、3対2などの練習では一回のプレー時間が短くなってしまい、一つのプレーの中での反復が少なくなってしまいます。もちろん、その分回数を増やすことは可能ですが、サッカーは基本的に流れの中で行なうスポーツですので私としてはリアリティに欠けると考えています。また、2つの守備ライン間で挟み込むというのも指導したいポイントでしたので、3人の守備ラインを2つ必要とするメニューにしました。

3,パス練習(ウォームアップ)
前回同様に実際には行っておりませんが、自分が指導すると仮定したメニューとなります。
特に今回はプレスのあとのカバーリングというのが大きなポイントになりますので、守備ラインの形の変化を体に覚えさせるメニューを作成しました。このメニューは以前、グアルディオラ監督が守備の陣形確認にパスの要素を取り入れていたのを参考に、ボールを使うことにより少なからずパスの要素を取り入れました。
そして、他の選手が待つ時間がないように、動的ストレッチ、ストップ&ダッシュ(プレッシングに必要な要素)、パス練習をローテーションで行なうこととしました

セルフフィードバック

前回から改良を加えたパス練習は大きな効果があり、想定していたシチュエーションが多く生まれました。そのため予定通りのコーチングが行えたのですが、プレーのインテンシティが推測が甘く2列目のDFのプレーへの関与が少なくなってしまいました。
そして、前回はうまくいっていたゲーム形式練習ですが、前回改善が見られたプレーの強度(押し上げや戻りの早さ)が前回よりも低くなっていました。そこを改善するため前回と同じ様なコーチングを行ったのですが今回はあまり改善見られませんでした。プレー強度を上げるため、その部分に時間を割かなければならず、プレスの質に関してのコーチングが少し減ってしまいました。
また、今回の練習では練習テーマやチームタスクなどを伝える回数が普段よりも少なかったため、練習後の締めのミーティングで選手がタスクを理解しきれていませんでした。特にチームタスクを理解することはプレーモデルを理解することに必須のため、次回の練習ではしつこいくらい繰り返そうと思います。

この1日の練習メニューの指導案はこちらから

>この指導案pdfファイルはこちら

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