【指導者なら知っておきたい】小中学生はなぜ、膝や踵が痛くなるのか? 

「コーチ、膝が痛いです、、、。」 
「踵が痛いので、見学していてもいいですか?」 
 
ジュニア、ジュニアユース年代を指導する指導者ならば、一度は耳にしたことがある方が多いと思います。 

そして、 
「冷やした方がいいのか、温めた方がいいのかわからない、、、」 
 
という声も指導者の方々から聞かれる機会が多々あります。 

サッカープレイヤーで多いのがスポーツ障害の中でも 
膝のオスグッド病、踵のシーバー病という疾患です。 
 
そこで今回はスポーツ障害はなぜ起きるのか?ということと、 
そして対処法をわかりやすくシンプルにお伝えします! 

成長期の選手の骨・筋肉の特徴

まず1つめは、成長期の選手達の骨の末端付近には骨端線(こつたんせん)というものが存在するということです。

骨端線は軟骨で出来ており、この骨端線が伸びることで、結果的に身長が伸びるということに繋がってきます。なので骨端線が無くなってしまうと、身長はほぼ伸びないと考えられます。
そして、骨端線の部分は負荷に弱いという特徴があります。

もう1つの特徴が、成長期の選手は筋肉が硬くなりやすいということです。
筋肉は、ほとんどが骨から始まり骨にくっつきます。
そのため、成長期に骨が急激に伸びることで、骨にはくっついている筋肉も伸ばされます。
筋肉が伸ばされている時間どうしても長くなってしまうため、筋肉は硬くなってしまいます。

この2つの特徴に加えてスポーツを行うことでどうしても膝や踵に負荷がかかってきます。 
伸ばされた筋肉に骨が引っ張られ、骨端線の損傷、骨の剥離が生じてしまうことがスポーツ障害と呼ばれています。 
 

代表的なオスグット病とシーバー病

写真の様に、オスグッド病であれば、膝の前の大腿直筋という筋肉が膝前のお皿の形をしている膝蓋骨を斜め上に引っ張り起こります。 

シーバー病も、アキレス腱に付くヒラメ筋という筋肉が踵の骨を上に引っ張ることでおこります。

スポーツ障害は軟骨などの損傷が起きているため、「冷やす」ことが重要です。

捻挫や突き指などもそうですが、受傷直後はまず冷やすことが重要です。
そして、冷やすのは湿布ではなく氷で冷やす。これが理想的です。
湿布は皮膚などの表層は冷えますが、深いところまで達しづらいです。
要するに一番冷やしたい軟骨周辺や筋肉まで冷却が行き届かないのです。

なので、小学校高学年から中学生年代にかけて頻繁にスポーツ障害を発するようでしたら、氷で冷やすことができる氷嚢や、アイシングラップなどを購入することをお勧め致します!
(炎症時は20〜25分感覚なくなるまで冷やして1時間空けてまた20〜25分がベストです。
30分以上やると低温火傷のリスクがあります)

まとめ

・成長期の選手は骨端線が伸びて身長が伸びるが負荷に弱い
・その時に筋肉も一緒に伸ばされるため筋肉が硬くなる
・氷で損傷部分を冷やすことが大切

試合に出たいがために無理をして損傷を悪化させてしまうこともあります。選手たちの未来を見据えて成長期の痛みには無理をさせないようにしましょう。

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