少年サッカーで行いたい基本的な技術を磨くための練習メニュー

少年サッカーの頃には、多くの事を吸収できる年代です。

指導をしている中でも先週は出来なかったことが、今週になって急にできるようになる子供がいたり、1回の指導では何もわかっていなくても感覚を掴むことで一気に上達するような子供がいたりと子供の感覚には驚かされることがあります。

少年サッカーの時代だからこそ意義のある練習をしてあげて、子供の能力を高めて上げることが指導者にとっては重要なことです。

そのために大切な事は、どういった練習メニューを組んでいくかにあります。

遊び心があったり、練習メニューが沢山あることで、子供たちは飽きることなく、新しい刺激の元でサッカーが上達していきます。

理屈だけではなく、楽しみながら考えて行うことのできる練習メニューを作ってあげることが子供たちにとっては大切になるのです。

基本を覚えるボールタッチ

サッカーを上達するには初心者であっても経験者であっても、ボールタッチを徹底しなければいけません。

サッカーは、足を使って行う競技ですから、手のように足を使えれば多くのプレーができるようになります。

ボールタッチとはボールに触れる感覚を養う練習メニューで、ボールを使って足のかかとでボールを止めて足の裏を通し足の甲まで舐めるように転がしたり、半径1mくらいの中でドリブルをして様々なターンをして方向転換を繰り返すような練習をすることで、ボールタッチの感覚を養うことができるようになります。

ボールタッチとはどういった力加減をボールに加えることで、ボールがどれくらい転がるのか、またどのような方向からタッチをすれば自分が思ったように転がるのか、そういったことを足元の感覚で覚えるために行う練習になってきます。

しかし、これらは練習メニューの一つとするわけではなくアップの1つとして毎日取り入れたりすることが望ましいやり方です。

さり気なく毎日のルーティーンにしてあげることで、子どもたちは自然と感覚を養っていくことができるでしょう。

サッカーの基本であるパスの練習メニュー

サッカーはルールに準じていれば、どのような方法でも相手のゴールにボールを運んでいくことができます。

そのための手段としてはドリブルやパス、ロングキックなど色々な方法がありますが、一番体が疲れずにスピーディーにボールを運ぶ手段として、パスが考えられます。

そのためのパス練習としては、基本的には二人で向かい合いインサイドキックやインステップキックを蹴り合うことが考えられます。

人数を増やして3人で三角形を作ったり、4人で四角形を作ることによって回ってきたボールが来た方向とは違う方向へバスを出す練習にもなるのです。

またポジションを入れ替えながら行うことで、動きながらボールを受けたりパスを出したりする練習にもなります。

試合中には、常にプレッシャーを受けますし、来た方向へボールを返すことはなかなかありません。

ですから、試合を意識して、ボールを受けた方向とは違った方向へパスを出す練習を行うことが大事になるのです。

トラップは少年サッカーで徹底しておく

少年サッカーの頃に覚えた技術はずっと覚えているものです。

スムーズなトラップを覚えておけば、なかなか忘れませんから大人になっても役立つ技術となります。

トラップの練習方法としては二人一組で向かい合いボールを投げてもらって、そのボールを足の裏、インサイド、腿などを使ってトラップして相手に蹴り返します。

これができるようになれば、少し距離を開けてお互いに蹴り合ったボールをトラップする練習を行うとより効果的です。

半径1メートルほどの円を描き蹴られたボールをその円の中へきちんとトラップし、スムーズな動作で蹴り返すといった練習をすればトラップをする位置を考えることにもなり、正確なトラップを身に付けることができるようになります。

トラップの練習も前からきたボールだけに対応していてはいけません。

あらゆる方向から来るボールへ対応できるようになることも大事になってきます。

そのための練習メニューとしては、中央にパスを受ける人が立ちます。

シュート練習では実践をイメージして

ゴールを取るために大事な要素としてシュートがあります。

シュートを打たなければゴールは入りませんからシュートは大切なものですが、闇雲に打てば良いものではありません。

どんなに疲れた状況でも冷静にゴールの位置を見て、そこに流し込めるコントロールを身につけることが大切です。

そのための感覚を養う練習としてはゴールに背を向けてボールを背中越しに投げてもらい反転してすばやくダイレクトでシュートを打つ練習があります。

さらに横から出してもらったボールをダイレクトでシュートしたり、ドリブルでコーンに向かっていき目の前で少しだけボールをずらしシュートコースを作り出して素早くシュートを打つような練習を繰り返し行いシュートを打つ感覚を身につけていくことが大切です。

シュートを打つのにゴールを見ることも大事かもしれませんが、真のストライカーになるためには、ゴールを頭に描くことも大事なのです。

ですから、ゴールをボールを受ける前に一瞬ゴールを見た後は、全くゴールを見ずにシュートをすることも1つの練習方法として取り入れてみるべきです。

ドリブルは個人のリズムも大切に

少年サッカーの時に取り入れたい練習メニューの1つにドリブル練習がありますね。

ドリブルは自分を表現できるものでありますし、ドリブルができれば局面を打開したり、決定的な仕事をすることもできます。

ドリブルを習得するには、コーンを1列に並べてそのコーンの間をスラロームする要領でジグザグに抜けていきます。

この時に、両足のインサイドだけ右足だけ左足だけ足の裏だけといったように制限を設けることで得意なドリブルだけをするのではなく、足元のすべての場所を使ってドリブルできるようになることが大切になります。

基本的なドリブルができるようになれば、コーンを2列に並べてそのコーンに向かっていきフェイントをかけて次のコーンに向かってドリブルをしていくことでフェイントを習得することにもつながってくるのです。

楽しく練習しながらも、スピードアップとプレッシャーに強くなる練習方法としては、コーンの二つ目くらいまで進んだところで次の選手がスタートします。

前の選手に追いついて、タッチしたら、タッチされた選手はスタートに戻るのです。

これによって、後ろから来る選手のプレッシャーに勝ちながら逃げるために早いドリブルをする練習になってくるからです。

1対1は練習メニューに必ず取り入れるべき

少年サッカーの頃から練習メニューに加えていきたいものとして、1対1は外すことができません。

1対1はサッカーにおいてとても大切な能力ですし、1対1で勝つことがオフェンスにとってはゴールを奪う上で大切であります。

ディフェンスにとってもそこで負けなければ点を取られる心配が少なくなるからです。

1対1の練習方法としては二人がゴールに背中を向けてペナルティエリアの外あたりに立ちます。

その二人の間にゴールに向けてボールを投げ入れ、ボールをキープした選手がオフェンスとなりボールを取れなかった選手がディフェンスとなります。

その状態で1対1を始めて相手をかわす、もしくはかわし切る前に素早くシュートを打つ練習を行います。

この練習でオフェンスとディフェンスを分けるのではなく、多くの選手に両方のポジションを経験させることでオフェンスもディフェンスもできるようになるのです。

オフェンスとディフェンスが入れ替わっていきますから、素早い判断で守備に回る力をつけることもできるようになります。

1対1の時にディフェンスが気をつけるべきこととしては、簡単に足を出さないことです。

状況としては1対1としての練習ですが、ディフェンス側にはゴールキーパーもいるということです。

試合中でも後ろにゴールキーパーがいることがほとんどですから、最終的にキーパーがキャッチできるようにすれば、ディフェンスの勝ちとなるからです。

ですから、シュートコースを塞いで我慢することが大事になってくるのです。

少年サッカーでもディフェンス力は大事

少年サッカーにおいても練習メニューの中で1対1を取り入れたり、ディフェンスの強化を図ることはとても大切なことです。

ディフェンスはその時の突発的な発想だけでは守ることができません。

日々、相手のフォワードの動きを考えていたり、どういった動きができるのかできないのかを知っていなければ守ることができないからです。

そのためには少年サッカーの頃でも練習メニューの中にディフェンスを意識したものを取り入れていくことが大切になります。

ディフェンスの練習で効果的なのは、3対2、2対1などディフェンスの数が少ない数的不利な状況で練習することです。

ボールの追い込み方や声のかけ方、マークを死角に入れるやり方など色々なディフェンス力の向上ができる練習メニューです。

数的不利な状況でもディフェンスをすることはできます。

自分の背中にマークを入れることは基本的にしてはいけないことですが、2対1の時などにはボールとマークの間に自分の体を入れることでボールを持っている選手からその味方の選手を死角に入れることができます。

さらにオフサイドもありますから、2対1を1対1の状況に変えることで1人でも守ることができるのです。

練習メニューはメリハリを持たそう

大人でもそうですが、子供の頃はなかなか集中力が持続しないものです。

そこで同じ練習を長く続けるのではなく練習メニューをたくさん用意しておいて、短い時間で練習メニューを変えてメリハリをつけてあげることが大切になってきます。

1つの練習メニューでの時間が短ければ集中してトレーニングすることができます。

集中することで練習メニューの効果は強く現れます。

長く同じ練習を続けてもそれほど効果的な成果は現れません。

むしろ日によって、曜日によってどんどん練習メニューを変えてあげることで新鮮な気持ちになりますし、練習メニューに貪欲に取り組むことができるようになるのです。

練習メニューは固定するのではなく、同じ練習でも1日の始めに行ったり、最後に行ったりして気持ちに変化をつけていくことが重要になるのです。

まとめ

少年サッカーの頃には、基本の練習メニューと徹底することが大事です。

ボールタッチ、パス練習、トラップ練習、シュート練習、ドリブル練習、1対1、3対2、2対1、沢山の練習メニューがあります。

基本をきちんと押さえながら体に覚えさせることで一生使うことのできるスキルとすることができます。

メリハリをつけて集中した環境で練習をさせてあげることが指導者にとっては大切なことになるのです。

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